コンストラクションマネジメント

発注者に対するアンケート調査のトップに「工事金額の不透明」があります。
CM方式(コンストラクション・マネジメント)を導入することによって、コストの透明化・コストの低減化が図られます。

建築の知識と情報を持たない発注者(素人)とゼネコン(玄人)との間で結ばれる工事請負契約は、片務的であると言わざるを得ません。このサービスではCMR(コンストラクション・マネージャー)が発注者の権限委譲を得て建築費の折衝を行い、工事会社を決定します。

見積にあたり、数量の水増しを防ぎ、各社の比較を正しく行う為に、CMRの責任で積算を行い、見積り内訳明細書を渡して、金額の記入を求めます。ゼネコンには各工事毎に他の専門工事会社と金額の比較を行い、専門工事会社の金額が低ければその会社と入替を行うことを前提に、内訳金額欄に専門工事会社との契約ベースの金額を記入してもらいます。

CM方式(コンストラクション・マネジメント)とは、直訳すれば工事管理を示し、ゼネコンを採用せず、建築主に代わってCMRが工事の進捗に合わせて各専門工事業者に直接発注する方法です。工事費は透明化され、技術力のある専門工事業者間でコスト競争します。

  • 近年欧米において盛んに採用されている発注方式の一つです。
  • テロで崩壊した世界貿易センターは、アメリカのCM方式で建築したビルです。
  • 綜合積算では新事業として一括請負を原則とするゼネコンを生かしたCMに取り組んでいます。
  • 日本においては、法律の関係と我国の商習慣になじまないところが多く、研究はされてはいますが、実際に採用されているのはまだわずかです。

建築業界の下請、孫請等のピラミッド組織をそのままにし、コスト競争するので、コストダウンと同時に品質のダウンが生じる。施工中や施工後にトラブルが生じる原因となっています。

※第三者による、工事をチェックする監理機能が欠如する可能性がある
※工事項目・範囲・仕様に偏りが発生しやすい
※問題発生した場合の調整機能がない

建設資材等の数量書は、綜合積算にて作成し、各項目の一式をなるべく少なくし中身が分かるようにします。その上で、各社にその数量書を渡し、その数量を元にした見積書を依頼します。

CM事業に参加している登録業者は今まで当たり前であった習慣を打破して、さらに不況にも対応していこうとする競争力のある前向きな会社が集まっています。そして品質を落とさず、コスト削減を図りながら喜ばれる仕事を残していこうとしています。